【入所リハビリ】 【理学療法士 福田匠】
初夏の風に汗ばむ今日この頃、入所リハビリでは梅雨の時期に合わせて、6月のアクティビティとして紫陽花の塗り絵に取り組んでいただきました。
今回は2種類の紫陽花の塗り絵を用意し、おとなの学校が開校しない日などを利用し、利用者様の皆さまに色鉛筆で色塗りを行っていただきました。
完成した塗り絵は型に沿って切り抜き、2.3階のフロアに掲示するところまで利用者様が実施してくださいました。
紫陽花の色塗りだけでは留まりません。日常生活の中で紫陽花を鑑賞したり、リハビリの歩行訓練や車いす自走訓練中に紫陽花の数を数えたり、どの作品が好みかなどを自身の作品を探索しながら、また、他の利用者様の作品と見比べながら鑑賞しました。
☆期待できる効果☆
①塗り絵は指先を細かく動かすことで、手指全体の筋肉を使用し、
関節の動きを滑らかにする効果が期待できます。
筆圧を調整することで手指の巧緻性(器用さ)を向上します。
②視覚・記憶・思考など脳全体の活性化に繋がります。
特に、前頭葉の運動野を刺激することで思考力や理性にも好影響を及ぼすと考えられています。
③色の選択や塗り方等を考えることで記憶力や注意力、集中力を養うことができます。
下絵を認識し、色を塗るという一連の作業は認知賦活にも効果的です。
また、無心で色を塗ることでリラックス効果やストレス解消効果も期待できます。
完成した作品を見ることで、達成感や自己肯定感を得ることが出来ます。
塗り絵を取り組む時間は約30分程度時間を設けておりましたが、利用者様は塗り絵が完成するまで1時間以上も集中して取り組まれておりました。
また、普段は立ち上がりが頻回な利用者様も落ち着いて取り組まれていたり、新たな才能を発揮されとても素敵な作品を生み出される利用様もいらっしゃり、とても個性豊かな紫陽花が咲き誇りました。
2.3階のフロアに紫陽花を掲示しておりますので、面会の際に鑑賞していただけましたら幸いです。