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CANONメディカル主催 全国医療機関画像コンテスト The Best Image 2018

CANONメディカル主催 全国医療機関画像コンテスト The Best Image 2018

最優秀賞 受賞

選考部門 3テスラMRI部門

症例名:肝腫瘍・同期撮像が困難な事例

使用装置

Vantage Titan 3T

検査目的

めまい・左内頚動脈狭窄のfollow up

テクニカルコメント

頸動脈狭窄例では狭窄側の脳血流量が減少し、脳血流速度も低下する。本例も左頸動脈の狭窄と一致した左の脳血流の速度が遅くなっている。TOF-MRAではわずかな信号差となって現れているだけだが、4D-MRAでは左右の流速の差を時間軸に沿って明瞭に確認することができる。

クリニカルコメント

TOF-MRAで特に内頸動脈で右側に比べ左側の信号がやや弱く、また末梢血管の描出も悪いと感じたため、左右の血流に差があると考えmUTE 4D-MRAを追加した。実際に4D-MRAでは左右で到達時間に差があり左側が遅かった。動画の他に1枚の画像で流速の違いを表すことができないかと考え、各TIの画像をそれぞれカラー化し重ね合わせを行うことでそれを試みた。なお短いTIを青系、長いTIを赤系の色で表示した。

画像コメント

a・c(左) mUTE 4D-MRAの各TIの画像をそれぞれカラー化し、合成した画像。短いTIを青系、長いTIを赤系の色で表示した。1枚の画像で異なる流速を表示できる。
a・c(右) TOF-MRA。左内頚動脈の信号がやや弱く、末梢血管の信号もやや弱い。
b mUTE 4D-MRA のMIP画像TIを変化させた画像と合成画像を並べている。TIはそれぞれ150、410、670、930、1190msec。
d mUTE 4D-cの角度を変えた画像

審査員コメント

mUTE 4D-MRAを用いて左右脳血管の到達時間をカラーマップ表示することで明瞭に描出している。今後、速度の定量化の可能性を示唆される。

Clinical Update賞 受賞

選考部門 3テスラMRI部門

症例名 右内頸動脈狭窄

使用装置

Vantage Titan 3T

検査目的

スクリーニングの頸動脈MRAで右内頸動脈に狭窄が見つかりプラークの質的診断のために精査が依頼された。

テクニカルコメント

3Dはfiow spoiled FBI法のdephaseパルス+35、低フロップ角とすることでBBとした。T2WIは低フロップ角ではT2コントラストが低下するため、TEを延長しコントラストを改善している。またV4から可能な可変型フロップ角であるkFAの設定によりBB効果を強めSNR保っている。2Dは低フロップ角とJET法によりBBにし、また追加のため短時間撮像としている。画論2011「左内頚動脈高度狭窄」を参考とした。

クリニカルコメント

右内頸動脈に狭窄を認め、同部位にプラークらしき軽度高信号を認める。Black Blood(BB)画像ではT1WIで高信号、T2WIで等からやや高信号であり不安定プラークが疑われる。TRを固定できる非同期撮像のためプラークの性状が診断できた。

画像コメント

a 3D非同期BBT1WI。プラークは高信号。Dephaseパルスを+35、低フロップ角でBBとした。また可変フロップ角のkFAによりSNRたもちBBを強めている
b 3D非同期BBT1WI。Aと同様の手法でBBとしている。プラークは等からやや高信号。低フロップ角のT2コントラスト改善でTEを長めにしている。SPEEDERはスライス方向1.5を設定。
c (上段)2Dの非同期BBT1WIプラークは高信号である。下段と合わせプラークの性状診断に用いている。低フロップ角を用いJET法を用いアーチファクトを分散している(下段)2DのBBT2WI。等からやや高信号である。上段と同様SPEEDER1.0でストリークアーチファクトを減少している。
d TOP-MRA。右内頸動脈に狭窄があり、プラークらしき軽度高信号が認められる

審査員コメント

過去の入賞例に工夫を加え、プラークを明瞭に描出している。また、2D BB画像にJET法を効果的に用いられている。

優秀賞 受賞

選考部門 3テスラMRI部門

症例名 頸部腫瘍(アテローム)疑い

使用装置

Vantage Titan 3T

検査目的

院外からの頭部MRIルーチン検査依頼。頸部に腫瘍がありその部分も撮像してほしいとの依頼あり。検査時間が限定されていたためSynthetic MRIを試みた

テクニカルコメント

MP2RAGEとmFSE-T2WIを5分ほどで撮像するだけで様々なコントラストが得られ、時間短縮につながった。また、各撮像条件を変更することはできないがワークステーション上で撮像時と同様にプロトコルを調整しかつ、作成画像でMPR作成もできるため大変有用性が高かった。

クリニカルコメント

検査時間が少ないため、 Synthetic MRIにて撮像し各コントラストを作成した。通常のシーケンスでのコントラストとの差異はない。またT1 mapは後頭部皮下の結節構造を含め水成分を的確に捉えており大変有用であった。

画像コメント

a T1 mapとT2 map。腫瘍内結節像をカラー表示で的確に表している。
b 右はSynthetic MRI T2WI。水成分を同コントラストとして捉えている。
c Synthetic MRIとPDWI。通常シーケンスでは撮像していないがSynthetic MRIで簡単に作成できている

審査員コメント

5分程度の撮像で得られたT1、T2 mapとOlea Nova+を用いたSynthetic MRI 画像が臨床に生かされている。

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